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売上最大でも利益率は最低:電力9社の規模と収益性

大手電力9社の決算を並べると、売上最大の東京電力HD の営業利益率は3.4%で9社中最低。規模の小さい北陸・関西の方が利益率は高い。電力会社は「大きいほど儲かる」わけではない。

背景:規模 ≠ 稼ぐ力

前記事「電力9社、そろって沈みそろって浮上」では、燃料危機の損益のV字を時系列で見た。今回は最新年度(FY2024)の断面で、9社の**売上規模と収益性(営業利益率)**を並べる。売上の大きさと、稼ぐ効率は一致するのか。

データ:電力9社の売上と営業利益率(FY2024・連結)

| 社 | 売上(兆円) | 営業利益率 | |---|---:|---:| | 東京電力HD | 6.81 | 3.4% | | 関西電力 | 4.34 | 10.8% | | 中部電力 | 3.67 | 6.6% | | 東北電力 | 2.64 | 10.6% | | 九州電力 | 2.36 | 8.5% | | 中国電力 | 1.53 | 8.4% | | 北海道電力 | 0.90 | 8.4% | | 北陸電力 | 0.86 | 11.8% | | 四国電力 | 0.85 | 10.5% |

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読み解き

  1. 最大手が最も薄利:売上6.81兆円で断トツ最大の東京電力HD は、営業利益率3.4%と9社中最低だ。次に低い中部電力(6.6%)とも差が大きい。売上の小さい北陸(11.8%)・四国(10.5%)の方が、利益率では上回る。規模と収益性は別物である。
  2. 東京HD の特殊事情:東京電力HD は柏崎刈羽原子力発電所が長期停止しており火力依存度が高く、加えて福島関連の負担を抱える。これらが利益率を押し下げる要因になっている(上のチャート=東京HD の営業利益の薄さ)。
  3. 利益率は3.4%〜11.8%とばらつく:高い側(関西・北陸・東北・四国)と低い側(東京HD・中部)の差は、電源構成(特に原子力の稼働状況)・コスト構造・各社固有の事情の複合で決まる。同じ「電力会社」でも収益構造は一様ではない。

電力は典型的な資本集約産業で、各社とも総資産は売上の約2〜2.8倍にのぼる。巨大な設備を抱えながら、規制と燃料コストの中でどれだけ利益を残せるかは、会社ごとに大きく異なる。

注: 本記事は過去データ(FY2024・連結)の記述的分析であり、将来予測や投資判断ではない。営業利益率の差は単一の原因によるものではなく、電源構成・コスト構造・各社固有の事情の複合で生じる。

出典

編集物著作権: EIC Data (CC BY 4.0)

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